相手に無理はさせないこと
これは相手に動いてもらうという考え方からすると、
多少矛盾しているのではないかと思う人もいるかもしれません。
ですが、認知症ケアはとても難しいものです。
このバランスをしっかりと見計らう事も求められるのです。
相手にも動いてもらったり、自発的に何かをしてもらうのも大切ではあるのですが、一方では無理はさせないようにすべきです。
常識だと思っている事が、認知症の患者様には解らないのです。
大人であれば「当たり前」で住むような話が解らないのです。
常識で考え過ぎないこと
例えば一般常識で考えてみたら、
尖ったものに刺さったら痛いのは説明するまでもありません。
それこそ「見れば解る」ものではありますが、
認知症ケアの場合、そうした点まで失念している可能性がありますので、
相手の状況をしっかりと確認した上で無理はさせない。これがとても大切なのです。
無理をさせたら、認知症そのものはもちろんですが、例えば転んでしまったりですとか、
どこかに頭をぶつけたりといったように、違う事で大惨事になってしまう可能性すらあるのです。
こうした点をしっかりと見計らう事が求められていますので、
どうしても認知症ケアは難しいとされているのですが、相手のこともしっかりと考えてあげるのは、
すべてのケアであれば当然の話なのではないでしょうか。